武田鉄矢さんのドラえもん読解力。

この前の記事の続きみたいですが、ご勘弁を。

前回の記事では「何故、名作アニメの主題歌は名曲が多いのか?」という議論について文章にして綴りましたが、もともと、あの記事を書くきっかけは、以下の武田鉄矢さんとF先生の対談だったのです。

武田:藤子不二雄作品で素晴らしいのは、きちんと歩かせてますね。普通のマンガですと、たとえば魔王の屋敷があるとして、その屋敷の戸口にわりと早めに立たせてしまいますよね。

ところが、藤子不二雄マンガというかドラえもんたちの世界というのは、ちゃんと歩かせるんですよ。

藤子:それはやはり西遊記以来の伝統だと思うんですよ。空想の世界が一つありますよね。で、現実の世界があって。そこへ一足飛びに行っちゃうと、やはり読者がついていけない。じわりじわりと近づいていくんじゃないとね。だから、その辺の段階は無視しちゃいけないんだと思いますね。

武田鉄矢さんのドラえもん論 - 藤子不二雄ファンはここにいる/koikesanの日記:

武田さんのドラえもん読解力が垣間見えるインタビューです。
大長編ドラえもんの主題歌はF先生が亡くなられるまで(劇場版17作品目「のび太と銀河超特急」まで)武田鉄矢さんが担当していましたが、武田さんは作詞する際、絵コンテを読み込んで作品のイメージにあった曲作りをしていたそうです。

独裁者打倒作戦の前夜、ピリカ星の地下アジトの中で流れた「のび太の宇宙小戦争」の主題歌(少年期)。
故障したドラえもんのび太2人、たどり着いた雲の王国で流れた「のび太と雲の王国」の主題歌(雲がゆくのは…)

ドラえもんの主題歌って、ここぞ!という場所で流れる主題歌がその時ののび太ドラえもんの気持ちを見事に代弁しているようで、グーっと作品に深みを加えてくれるんですよね。

いっつもあの主題歌が流れるシーンで泣いてます。(笑)

F先生の思いを武田さんが読み取って、れに武田さん自身の思いを乗せた曲。それがドラえもんの主題歌であり、その2つの思いが楔でがっちり組み合わさっているからこそ、何十年と愛される名曲が生まれるんじゃないかって思います。

最後に、自分が好きなドラえもん主題歌の歌詞とYouTubeの動画を紹介しておきます。

おーい雲よ僕はいい我慢できるよ
その人の瞳に浮かんでくれ

おーい雲よ涙をふいてあげたら
その人の瞳は空の色だろう

のび太と雲の王国」 雲がゆくのは・・

虹のかけらが キラキラ光る 瞬きするたびに
形を変えて 夕闇にひとり 夢見るようで

しかられるまで たたずんでいた

ああ 僕はどうして 大人になるんだろう
ああ 僕はいつごろ 大人になるんだろう

のび太と宇宙小戦争」 少年期


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