尾田っちの初生声キタ!「鈴木敏夫×尾田栄一郎」ワンピースの作者がラジオで語った71分。

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iPod touchを購入して、何気なく見ていたポッドキャストですごい対談を発見しました。
最初は、ONE PIECE FILM Strong World の宣伝で番組名に「ONE PIECE」という名前を付けただけなのかと思ってたんですが、番組の冒頭、パーソナリティーよりも軽快な口調で、どこにでも居る青年のような口調で話す1人の男性…次の瞬間、ナレーターから紹介された名前はなんと!ONE PIECEの作者である「尾田栄一郎」その人。ええ、「徹子の部屋じゃないのかよ!」って…2回くらいツッコミましたよ。でも紛れも無く本物。今までメディアへの露出を断ってきた尾田っちの初出演がポッドキャスト。気になる対談相手は、ジフリの名物プロデューサー「鈴木敏夫さん」がパーソナリティーを勤める「ジブリ汗まみれポッドキャスティング」という銀組。ポッドキャストは前編・後編に分けて、計71分という豪華長編です。

鈴木敏夫のジブリ汗まみれ - TOKYO FM 80.0 - 鈴木敏夫

ONE PIECEの誕生秘話。
・尾田っちの私生活。
・エースは死んじゃうの?あと何巻くらいで完結するの?
・印税はどのくらい?

ワンピファンとして聞きたいこと山ほどあると思います。
ポッドキャストで生声を聞いて頂くのが一番かと思うのですが、時間が無い方のために対談の中から「ONE PIECE」と「尾田っち」に関連する部分を書き起こしてみょうと思います。


尾田っちの初生声!「鈴木×尾田栄一郎」ワンピースの作者がラジオで語った71分。

・前編(番組冒頭)

尾田:こんばんわ〜♪よろしくお願いします今日は…。ここって、鈴木さんの部屋という事で喫煙は?(喫煙OKが出たらしく)本当に素晴らしい所ですね。

一同:ははは。

尾田:そっち行けばいいですか?(※慣れない場所に戸惑う尾田っち。)

尾田:ジブリの人は皆、ヘビースモーカーだと存じております。

尾田:鈴木さん、お土産もってきました。

鈴木:えっ、なんですか?

尾田:大橋のぞみちゃんの回(前のポッドキャスト)を聴いたらフルーツが大好きだっていう…。

鈴木:ははは。あっ、すいません。(笑

尾田:種もないし皮も食べられるっていうやつなんですよ、ぶどうで…。

男一匹ガキ大将な尾田っち。

尾田:僕は、自分の声が…ラジオ・テレビ全部断ってるんですよ今まで。だから出演初めてなんですよ。だから、自分の声をラジオから聴くって初めて…僕、聴かないから。

尾田:お久しぶりです。

鈴木:何か、そんな感じじゃなかったね。

尾田:いゃ何処でも大体こんな感じ…僕、下駄なんですよ。

鈴木:下駄なんだ!

尾田::下駄好きなんですよ!

鈴木:あっ、下駄って本物の下駄!?

尾田:銀座で買った下駄です。僕、この漫画を始めた時、大人の人達に「男一匹ガキ大将みたいだ」って言われたんですよ。それを、どういうことだろう?って、とりあえず思って読んだら、あっ!なるほどと。次郎長にはまった時に、ここから来てるのかなと!本宮さんの何々一家とか、次郎長一家からきてるなって。僕が一番すきなのは、次郎長三国志の森重さんが森の石松をやったやつの、あれはDVDが出てないんですよね。というか、中村錦之助が大好きなんですよね。

鈴木:なーんでだよ!なんで、錦之助の何処が好きなの?(笑

尾田:カッコイイじゃないですか。「瞼の母」とか、感動しまして。あの演技力ですか、あれは演技力がないと全然成立しない映画じゃないですか。

ワンピースは7人の侍をイメージして作った

鈴木:僕も昔、漫画の編集者をやってたんですよ。もう本当に古いやつだけど、1973年だから…。

尾田:生まれてません。

鈴木:うそーー!

尾田:僕今、34(歳)ですけど…75年生まれですから。

鈴木:今日ね、ワンピースの1巻だけ読んだんですよ。

尾田:ははは、そんなに頑張ってもらわなくても。(笑

鈴木:いやいや。

尾田:7人の侍をイメージして作ったんですよ。

鈴木:やっぱりそだよね、そう思った。1人1人集めてくると、1巻でまだだって2人半だよね。あの女の子(ナミ)も航海士になるわけでしょ、そこら辺までちょっと分かったんですけどね。

尾田:ワンピースは一から鈴木さんに説明する事があるのかと思って、一応、用意してきたんですけど。

鈴木:あっそうなんだ!僕、1巻しか僕でも読んでないから…。すいません!

尾田:十分です。1巻も読んで貰えるなんて…。55巻を送ったんだけど。(笑

鈴木:すいません!

尾田栄一郎がラジオに出演した理由は次郎長三国志

尾田:僕、なんで鈴木さんとこんな話になったかっていうと、僕、ジブリで今度、次郎長三国志お願いしますって、言ったら。冗談で言ったんですけど…。そしたら、その世代の人のように食いついてくれたから、あ〜話広げたいけど長文メールは迷惑だろうと思うって、今度会ったら話そうと思ってたんですよ。

子供の頃、誕生日プレゼントが寄席のチケットだった。

尾田:古い映画のご紹介は幾らでも受けます。すっごい興味があって、古いものに。古い…大元を辿ったら落語とか漫才とか、本当に古いものを聴いてて昔から、ちょっと変な子供だったのかもしれませんけど、中一の時の親からの誕生日プレゼントが新春寄席のチケットっていう…。ちょっとね、うん、今考えたら…。

鈴木:あのね、次郎長三国志だっていうのは凄いわかるんですよ、僕。第1回読んだらよく分かった。

尾田:何でそこ興味出したかっていうと、昔の漫才師の人たちが真似をするんですよ、その浪曲だの、それこそ、広沢虎造の真似だったかどうかは知りませんけど、だみ声でこう…。

鈴木:はい全部、虎造。

尾田:あっそうですか、後でそれは気付くんですけど…。

鈴木:虎造も聴いたの!?

尾田:大好きです。

鈴木:大好きなんだ、ははは!!

尾田:iPodに入ってますから僕。虎造ファイルがありますから。あれは、前もお聞きしまたけど、お父さんの影響で聴くっていう位ものなんですか、鈴木さんの世代というわけじゃない?

鈴木:広沢虎造っていう人は、本当に人気があったのは僕の親父世代なんです。だから僕は、子供の時にちっちゃい頃、親父がラジオで聴いているのを横で聴いていた方なんです。

尾田:それも変わった子ですか?

鈴木:まぁね。(笑

鈴木:そしたら、だから僕がびっくりしたのは、山下達郎っていう人が、その虎造大好きで、本当に驚いたんですけど。

尾田:あれは知らないだけで聴くべきですよね。かっこいいですよ。だから僕は落語を聴く種族ですから、僕は。

鈴木:落語は誰を聴くの?

尾田:落語は誰でも聴きますね。新しい人達も聴くし、古典も当然聴くし、当然、iPodには落語ファイルがありますし。

落語好きだった子供時代

尾田:落語は最近でこそブームになりましたけど、なかなか趣味が会う人がいなかったですね。友達に中学生時代無理やりカセットを聞かして「おもしろいだろ!」っていうんですけど、全然聴いてないんですよね。(笑

ワンピは任侠もの?

鈴木:だからね、ホントの事いうと、ワンピース読んで最初の感想「なんだ、ヤクザ映画だな!」って思ったんですよ。ははは、ほんと。(笑

尾田:(任侠映画が)好きなんだと思うんですよ。だったら今度の映画(ONE PIECE FILM Strong World)ちょっと観て欲しいですね。後半観て欲しいなぁー。

鈴木:わかったのは、ワンピースってすごい日本的!ワンピースって!

尾田:今回は僕は、日本人の討ち入りDNAに問いかけたんです。

鈴木:任侠ものだね、ほんとに。

尾田:今回の映画は特に、如実にそうです。雪の降る夜に討ち入りをかけるっていう…。(笑

鈴木敏夫尾田栄一郎の出会い

鈴木:そう、尾田さんときっかけは…あのー、ドリカムのねコンサート?中村さんが僕の事呼んでくれたら、その途中、始まる前におしっこ行ったんですよ。そしたらトイレでいきなり尾田さんが僕に「もしかして、ジブリの鈴木さんですか?」って言って…。

尾田:もしかしたてもなにも、はっきり分かりましたけどね。もー、だって、ラジオも聴いてたし、その「もののけ姫はこうして生まれた」で大活躍でした人ですから。だから僕、あれずごい参考になったんですよ。今回、総指揮って始めて任されて、宣伝の方にも口を出すわけですよ。そしたら、僕のお手本は鈴木さんしかいないって思って!鈴木さんの凄さといったら、糸井(重里)さんとのファックスのやりとりとか大好きなんですけど、キャッチコピーの付き返しとかもやりましたから。もう、あれがジブリの映画の中で一番好きですから、中でっていうのも変ですけど、あれは作り手がみるべきですよ。

・後編

漫画は流行ものしか読んでない。

鈴木:ああいう(ONE PIECEの)絵柄って誰かの影響受ってあるんですか?

尾田:絵柄ですか?絵柄は…僕は無理やりつくったんで、皆、世間が同じ絵書いてるから自分は違わないと頭一つでられないなーと思って、無理やりつくって、変だなーって思って書いたんですけど。

鈴木:僕、すぐ考えるクセがあるんですよ。誰の影響だろうって…。

尾田:漫画は本当に流行りものしか読んでないんで。うん、ど真ん中ジャンプが全盛期の頃の流行ったものには全部流されてきたんですよ。その傍らで古いものを見て来たっていう…。

よし、任侠映画つくろう。

鈴木:今回そうせ、なんだっけ製作総指揮…10周年?

尾田:10周年で任されたので…よし、任侠映画つくろうと思って。(笑 鈴木さんには後半部分、討ち入をみてほしいです。

鈴木:ちゃんと観ます。でも尾田さんすごいなー。だって勉強になったもん!なんていったらいいかな、自分の年齢より昔のものを見る人って物を作る人に共通してますね。

尾田:やっぱり骨なんですよね。古くて、まだやっぱり、今の当たり前に生きている若い世代の人が知らなくても、ちょっと調べればででくる、掘れる所に居る人っていうのは、やっぱり残っている人だから、骨組みをもっているんですよ。男の子にしても、僕の中ではもう、男らしささえみれば、絶対認められる。任侠にも通じますけど、男らしさって誰でも好きなんですよ。女の人も、どんなにね、キャリアウーマンでも、本当に男らしい人がいれば惚れると思うし、男だって惚れるし、皆、好きだと思うんですよ。少年漫画でもそこはキープしたいですよね。また鈴木さんに言われて、任侠でいいんだって。


このラジオを初めて聴いた時、構成作家鈴木おさむさん的な人がワンピースの作者なのかって、少し疑いの目(耳か)で聴いてました。でも番組を聴き進めていくうち、尾田先生の姿が麦わら帽子を被ったルフィの姿と被っていました。正直、時代劇トークはマニアック過ぎて殆ど分からなかったけど、ワンピースの人気が「普遍的な日本」あるんじゃないかって思った。生と死、そして夢。尾田先生は日本人的DNAという言葉で形容していたけど、読者の多くが尾田栄一郎が描くワンピースという世界と一緒に「日本人的DNA」に惹かれているのかもししれないって思いました。最後に尾田先生が「男らしささえみれば、絶対認められる。任侠にも通じますけど、男らしさって誰でも好きなんですよ。女の人も、どんなにね、キャリアウーマンでも、本当に男らしい人がいれば惚れると思うし、男だって惚れるし、皆、好きだと思うんですよ。」には痺れました。

せっかくの余韻が台無しになるのでここで終わりにしますが、最後に鈴木さんに替わって一つ言いたい。

尾田先生、印税は幾ら位ですか?

ふぅー、最後にこれが言えてよかったです。(笑

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