尾田栄一郎も鳥山明も子供時代の思い出でだけでメシ食ってるんだよね?

ONE PIECEの新作映画「ストロングワールド」が公開されたので、制作秘話やらインタビューやらを読んでいて思った話です。
少年週刊ジャンプの名作は?と聞かれたら、真っ先に上がるであろう「ONE PIECE」と「ドラゴンボール」の2作。(キン肉マンの方がおもしろいよ!とか、そういう話ではなく1例として。)ONE PIECEはマンネリ化の予想を裏切り鳥肌ものの完成度、ドラゴンボールは言わずと知れた名作漫画。子供の頃、「人を守る勇気」とか「女の人に金玉袋が付いてない」コトとか、漫画知識で覚えた経験ってあるんじゃないでしょうか?

子供の頃、漫画家になりたい!って、誰もが思ったはず。
でも大人になって冷静に考えると、漫画家と読者の年齢ってそんなに変わらない事に気付く。

例えば、尾田っちの経歴をWikiを見ると…

尾田 栄一郎(おだ えいいちろう、本名同じ、1975年1月1日(34歳))

尾田栄一郎 - Wikipedia

ONE PIECEの連載開始が1997年なので当時は22歳。連載開始当時に中学生だったら少し上のお兄さんですよ。

同じく、鳥山っち。(笑

鳥山 明(とりやま あきら、1955年4月5日 - )(54歳)

鳥山明 - Wikipedia

ドラゴンボールの連載が1984年開始なので当時29歳。アラレちゃんは1980年連載開始なので当時25歳。

ちょっと上のお兄さんが「友情」とか「情熱」とか語ってたんだぜ。

画力は幼い頃からの練習分があるのでアレですが、自分たちの少し上のお兄さんが「人の命の重さ」とか「情熱」を漫画という媒体を通して語るってすごい話です。芥川賞を最年少受賞した綿矢りささんや金原ひとみさんよりも、たぶん、尾田っちや鳥山先生の方がスゴイと思う。自分が尾田っちや鳥山先生と同じ年齢の頃に人生について何か考えたのかって聞かれたら、たぶん何も考えてなかった思う。それこそ、ドラゴンボールを読んだりテレビを見て笑ったりしてた。

ただそれよりも、尾田っちや鳥山先生に共通するのは「読者との共通点が子供時代しかない」という事だと思うんです。
どちらも若いうちに才能を開花させて20代前半で漫画家としてデビューしている。鳥山先生はデザイン会社に勤務していたってWikiに書いてあったけど、尾田っちの方は大学を中退して漫画家としてデビューしているから、社会経験は漫画家のアシスタントくらい。漫画家は締め切りに追われて徹夜続きの激務だってよく聞きますけど、社会経験とか年齢の若さを感じされない位、「ONE PIECE」にも「ドラゴンボール」にも重さがある。

ONE PIECEは「アラバスタ編」の紛争であったり、海軍の「絶対正義」に反発する海賊たちの姿であったり、シャボンディ諸島にあった「人間オークション」という名の人身売買と海軍の関係、そして天竜人。

この知識やアイディアは何処から来るものなのかなって思うんです。

尾田栄一郎鳥山明も子供時代の思い出でだけでメシ食ってるんだよね?

ONE PIECEの新作映画「ストロングワールド」のインタビューで尾田っちが答えていたように…

「うっかり引き受けて大変だったけど、男の子に今これを見せたい!という直球ど真ん中を描いた。やってて楽しかった」

asahi.com(朝日新聞社):映画「ONE PIECE」10作目公開 マンガ作者・尾田さんが製作総指揮 - マンガ+ - 映画・音楽・芸能

この無邪気さというか、純粋な心が大人をも魅了する作品が生まれる理由なのかな?って思ったりしますが、改めて考えても「漫画家」ってすごい仕事です。(笑

ONE PIECE 巻56 (ジャンプコミックス)
尾田 栄一郎
集英社 (2009-12-04)
おすすめ度の平均: 4.5
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5 いよいよ始まる戦争編
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