Perfume あ〜ちゃんがジョン・コナー?(人間<機械)中田ヤスタカが構築する音楽スカイネットと最後の審判。

Perfume あ〜ちゃんの壮絶な苦悩と絶望の吐露、そして彼女は壊れてゆく@Rockin'on JAPAN 09年7月号 - Aerodynamik - 航空力学
(Taro's Pageさんの情報によれば、さんの記事の引用は一部が意図的に抜粋されているらしく、ニュアンスが異なるのでは?という指摘があります。ただ残念ながら、途中まで書いてしまったので、もう後の祭り状態です。予め、ご了承ください。)

元記事のインタビューにある、あ〜ちゃんが抱く(自分の声がPerfumeの音源素材)として扱われる事への不満と葛藤。「中田ヤスタカの詩・エフェクト・口パク」この3つについて、Perfumeがどんな葛藤や戦いがあるのか、もしくはあったのか。それを数行のインタビューで知ったかぶって語るのはおこがましいにも程があるってもの。

「本人たちはその100倍悩んでるでしょ!!」・・うん、その通りです。

もし自分がPerfumeのメンバーだったとして、生身の声がオートチューン処理される気持ち。
そして、中田さんの恋愛感をまるまる許容しなくちゃならない立場だったら・・

支離滅裂な話だけど、ありえない〜!って叫んで会議室から飛び出しちゃうと思うんです。(笑)

ただ、聞き手としてのPerfumeは有り。口パクは別として「Baby cruising Love」「マカロニ」とか好きですし、元々自分は技術には対しては、肯定とも否定とも取れる中途半端な考えを持ってて、「YMO」の楽曲で坂本さんが声にエフェクト掛けて歌ったりとか、シンセサイザーのように(音を組み合わせて新しい音を作る)とか、人が機械を使う立場なら良いと思うのです。Perfumeの楽曲も「中田ヤスタカさん」(=生身の人間)が作ってますけど、なんだか、オートチューン処理する生身の声が素材で、機械が作った楽曲をPerfumeが口パクで歌うみたいな気がしてしまう。

(人間<機械)

ロキノンでは「エフェクトがかかって判別できないぐらいのところもありますが・・」と聞かれて、Perfume3人はこんなコメントをしたそうです。

あ:ああ、でもだれでもいいんですよ

か:それすごいわかる!

あ:声誰がとかある?

か:あんま気にしなくなった

の:Perfumeであればって感じだよね。

あ:そうそうそう。3人の声が混ざったらもうなんでもいいし、アルバムだから、シングルみたいに一人がここを歌ってサビでみんなみたいなのが考えられてないから

Perfume あ〜ちゃんの壮絶な苦悩と絶望の吐露、そして彼女は壊れてゆく@Rockin'on JAPAN 09年7月号 - Aerodynamik - 航空力学

声の加工を受け入れて「ぜーんぶひっくるめて、Perfumeとしての作品を作る!!」とも感じる発言ですが、たぶんLiveとPVはそれで良いんですよね。ダンスとトークと歌があって(PerfumeはLiveで見るアーティスト)といわれる様に、3人の魅力が最大限に生かされる。でも「CD」の方(音源のみだった時の話)で、それはPerfumeに限った話じゃなく、初音ミクや機械音楽全般に関する疑問。つまり、(人の存在理由)なんです。

例えば、生身の声なら録音で口パク以外であれば、マイクから聞こえる息継ぎのタイミングや声の調子が違ってたりします。それを楽しみにLiveを観に行く人も居るでしょう。でもPerfumeの場合、どんな時でもCDと寸分違わぬ歌がマイクを通して、スピーカーを通して流れて来ます。(※去年の紅白歌合戦では生歌の部分もあったそうですが。)これって例えば、初音ミクが歌って話題になった「メルト」と殆ど変わらないんじゃないかって思う訳です。

要は、機械によって人間が歌う意味を損なっているんじゃないのかって・・。

今年のLive「Disco Disco Disco」の最後で3人がお客さんに向って(今日は、どうもありがとうございました)と、お辞儀をした後に歌った曲「願い」。3人とも感極まって涙を流しながら歌ってるんだけど、会場に聞こえるのは涙で上ずった声ではなく、録音されてオートチューン処理された音源(専門家じゃないので、素人判断です)だったんです。やっぱりココは、感情が篭った生の歌声をファンとしては聞きたかった。途中で歌が止まって(がんばれ〜♪)という観客からの声援が観客とアーティストを一つにする瞬間、Perfumeも惹け劣らないくらい感動的なものであるけど、機械の進歩が細かな感動を奪っているんじゃないかって思うのです。

今、「ターミネーター4」が公開中なので多少強引にねじ込みますが、中田ヤスタカさんやVOCALOIDが目指す先には「スカイネット」みたいな世界が待ち構えているんじゃないか。音楽家がよきにと望んだものが、実は弊害として人間の良さを損なってしまう危険性を持っている。あ〜ちゃん自身がどう思っているのか、この数行のインタビューで全てを読み解くのは無理がありますが、自分としては(機械を使うからこそ、人間の暖かさを大切にして欲しい)。

あ〜ちゃんには「ジョン・コナー」的な立ち位置でいて欲しいと・・。(笑)

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追記:

コメント欄にて「Disco Disco Discoでの(願い)はエフェクトが掛かっていただけで生歌だったのではないか?」というご指摘を頂きましたので、検証用にその動画を載せておきます。