ドラえもん「のび太の人魚大海戦」のコミックス版を買ったよ。

劇場版も公開から数日が過ぎたので、「ドラえもんのび太の人魚大海戦」のコミックス版の感想を書いてみょうと思います。(※ネタバレを多少含みますので、ご勘弁を。)

ドラえもんのび太の人魚大海戦

今回の物語は海。スネ夫に海外でのスキューバーダイビングの話を自慢され、自分もスキューバーをやりたくなったのび太は、ドラえもんに「架空水面シミュレーター・ポンプ」とう架空の水面を作り出す道具を出してもらう。町中を架空の海面にスキューバーを楽しむのび太、ひょうな事から迷い込んだ人魚族のお姫様「ソフィア」と出会う事になる。ソフィアは海底に住むアクアの民だという。ひょうな事から出会った人魚族のお姫様とドラえもんたちは、海底の国を目指し旅にでる。

人魚族の秘宝「人魚族の剣」を巡る人魚族と怪魚族との戦いに巻き込まれるのび太たちの活躍を描いたストーリーです。


ざっとあらすじを紹介するとこんな感じです。

わさドラ版のオリジナル2作目+劇場版30周年という事もあってかなり力を入れている印象を受けます。
「緑の巨人伝」での無理やりな環境保護メッセージや独自の演出が往年のドラえもんファンから批判があっただけに、近作では歴代のドラえもん総動員した「ザ・ドラえもん」といった仕上がりになっています。ただ、よくも悪くもその寄せ集め感が作品を平凡にしてしまっている感は否めませんね。ドラえもん映画で海といえば名作「のび太の海底鬼岩城」があるわけですが、海底鬼岩城のようなシリアス感はなく、ただドラえもんたちが「人魚族×怪魚族」との戦いに巻き込まれるだけ。非常にあっさりとした印象を受けます。コミックス版ではこの位の内容でも丁度いいくらいですが、これが劇場版(2時間)の大作となると考えると、Yahoo映画の口コミにあるように、やや淡白な印象を受ける方もいるかもしれません。

すばり、☆5つで採点するなら☆☆☆という所でしようか。(劇場版なら☆☆

一つこの作品に問題があるとすれば、ドラミちゃんとハリ坊の存在。この2人の存在が作品をピクニック化しています。
わさドラ版に共通する事ですが、それまでドラえもん映画の案内役を担ってきた出来杉君からドラミちゃんに変わっている(脚本家の真保さんが出来杉君嫌いだか?)。ここまではいいですが、物語の終盤、ドラえもんのポケットから登場するドラミちゃんが作品のハラハラ感を台無ししています。考えてみてください、作品の終盤、一番ドキドキ、ハラハラする展開の最中、出来杉君がドラえもんのポケットから出てきたら。すべてが台無しです。ドラえもん映画は、「のび太が何かを起こす→異世界へ迷い込む→帰れない→帰るために頑張る」この流れが醍醐味なのに、ドラミちゃんがポケットが出てきた事によって(ポケットに入って帰えれる)という選択肢を与えてしまってます。ハリ坊に関しては、アニメの映画告知でさんざん登場していたので、さぞかし重要な役割(実際、重要な役割を担っているんですが…)を担っているのかと思ったら、それがハリ坊である理由がまったく分かりませんでした。

ただ色々と批判を言っていますが、コミック版として丁度いい内容で面白いです。
ドラえもんの定番を歩みつつ「宝探しペーパー」「空まで素通しフレーム」「インスタントパール」といった新たしい道具の使い方が上手いです。

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おすすめ度の平均: 3.5
5 いい出来
3 昔の宇宙開拓史のほうが、素直によかった
2 「緑の巨人伝」よりオリジナルがある分だけ遥かにマシだが、全体的には並かそれ以下。
4 良い所も悪い所も
3 映像面では綺麗になったのかもしれないけど・・・。