『めちゃイケ』に限らず、ある世代のお笑い芸人は「若手芸人をエサとした弱肉強食」を肯定している。

しかしダウンタウン以降、そこにいる芸人で一番偉い人は、絶対に叩かれない、汚れない、濡れないというポジションに身を置いて、後輩芸人や売れてない芸人に、そういうことをさせるようになった。いじめる側といじめられる側というのが、完全にバラエティの中で役割化して、そこに疑問を持たないことがお約束と化してしまった。

『めちゃイケ』に限らず、ある世代のお笑い芸人は「権威を傘にしたいじめ」を肯定している - 昨日の風はどんなのだっけ?

はてなブで議論が紛糾している、バラエティ番組のいじめ構造に対する問題。自分は基本的にid:toroneiさんが言う「いじめっ子の正義といじめ構造」については納得する部分も多いです。特に、ここ数年の「ロンドンハーツ」や「アメトーーク」といったお笑い第四世代以降の番組については、いじめ役といじめられ役が番組の流れ以前に配役(作家会議)の段階で決定していて、それありきで企画が進行する…。(アメトーークでいう「出川さん」であったり、ロンドンハーツでいう「狩野英孝さん」の位置。)それは00年代以降のバラエティ番組の特徴でもあるし…仮面ライダーのショッカーのように普遍な「いじめ役」が登場した時期なのかもしれない。

まぁ、出川さんは自ら(おいしいかったよ!)と公言してますがww

その「いじめっ子の正義といじめ構造」…そして、普遍のショッカーについて自分が思うのは、「いじめっ子の正義」の他に、仮面ライダー(主役)だけがおもしろくなる構造でもあると思うんです。バラエティ番組でいうなら(司会やレギュラー)以外はおもしろくならない構造…。

あれは、ワッキーさんが収録中にスベって→土田さんに怒られて→雨上がりさんがイジる。笑いの世界でいう三段オチでワッキーさんがシュンとなって笑いが生まれる訳だけど、あれって結果的にはワッキーさんは損しかしないじゃないですか。土田さんは「ワッキー、帰れよ!」で笑いがとれる。雨上がりさんは「ワッキー、すべってる!」で笑いがとれる。でも、ワッキーさんは視聴者から「つまらない人なんだ!」と思われるだけど、決して得はしない。

めちゃイケで少し前に放送していた、「たけしのテレビジョッキー」の名物企画「熱湯コマーシャル」をパロディした企画。本家では、熱湯に耐える勇士(?)と宣伝ができる意味で両方がおいしいくなれる企画だけど、パロディ企画では、ドッキリという形でフジテレビに仕掛けられた熱湯風呂に落とさる意味では芸人としておいしいとは思うものの、本当の意味でおいしいのは「バカ野郎!」と芸人さんの頭を叩く浜口さんと、ツッコミを入れるナイナイ岡村さん。

めちゃイケは好きだけど、あの企画は「めちゃイケメンバーをおもしろくするために、若手芸人を利用している」感があって好きにはなれなかった。

今のテレビ番組に対する不満って、「いじめ構造」の前に「若手芸人をエサとした弱肉強食の構造」を肯定する所にあるんじゃないかと思う。アメトーークなんて、まさにそうでしょ、宮迫さんの(エッーー!)の顔でいつもオチてるし。逆に、さんまさんやとんねるずさん批判が少ない理由って、若手に笑いを譲ってる所にもあると思うんですよね。さんまさんは司会の時は「さんま御殿」でも「さんまのまんま」でも、おいしい部分は若手に譲ってる。さんまさんが全て奪っているように写るけど、さんまさんはオチた後で、もう1回笑いを足してるんですよね。とんねるずさんも少し傲慢傾向だけど、双方が面白くなる仕掛けであったり、若手に混じる光景って見ます。
仮面ライダーがショッカーをボコボコにする番組ばっかり。

いくら仮面ライダーが正義の味方でも、そうショッカーをボコボコにする姿ばかり見せられたら(本当に、正義の味方なのか?)と不満を漏らすのも無理はないと思います。

(※と言いながら、「めちゃイケ」も「アメトーーク」も毎週録画して観てますww)

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5 今回も3本ともクオリティが高い回の収録
5 徹子の部屋芸人とたいこもち芸人
4 徹子の部屋芸人
4 ほんまっすか〜〜?
5 レビューではないのですが・・・