ハケンの品格の脚本家がまたやった。「コールセンターの恋人」の脚本がとんちん過ぎる上に、お腹が捩れるほどおもしろすぎる。
エヴァンゲリオン序:TV版の真裏だったので、おそらく殆どの人はそっちを観てた(TV版の違いリンク)と思いますが、自分は時間的な都合でエヴァの方を録画して暇潰し程度で何気なく同日に放送スタートしたドラマ『コールセンターの恋人』を観てました。
番宣の段階でこれといって期待もしてなかったんですが、本編を観たらこれがも〜ぶったまげ×10くらい強烈なドラマ。『やまとなでしこ』『ハケンの品格』に続いてやってくれたよ、中園ミホさん!!ここ2.3年、自分が観たドラマの中で一番すごい。表面上のノイズを取っ払って、脚本がとにかくぶっとんでるです。そのぶっちゃぷり様は、まるでサンドウィッチマンのコントのようで、出演者が発するボケをミムラさんが鋭くツッコむ。もう、お腹が痛くなるほど笑っちゃう。偏った観かたなのかもしれないけど、第1話が大スペクタクルな展開であったのは間違いありません。
つべこべ言う前に、とらかくあらすじを説明してみましょう。
「コールセンターの恋人」第1話のあらすじ
まず、簡単にどんなドラマなのか説明すると・・
小泉孝太郎が、中園ミホのオリジナル脚本で連ドラ初主演! こんな不況の時代でもヒット商品を生み出すテレビショッピングの裏側ってどうなってるの? 一流商社マンだがマニュアル重視の都会派サラリーマン・都倉渉(小泉孝太郎)がクレーム処理班に異動になり、マニュアル本には書かれていない日々を送ることになった。
解説/あらすじ - TSUTAYA online - コールセンターの恋人 TVドラマ
とまぁ、日本のドラマよくある(ドタバタ&最後はいがみ合っていた2人が恋に落ちる)的なドラマです。
ひょんなことから“すご腕カリスマ・ショッピングナビゲーター”南極アイス(名取裕子)に嫌われ、千葉の勝浦のさらに先にあるコールセンターに異動させられることに。渉を待っていたのは、“クレームの女王”の異名を取る青山響子(ミムラ)をはじめとする、個性的過ぎるクレーム対応係の面々だった!
テレ朝のドラマとして前半は想定の範囲内(範囲内というか、こんなドラマあるなーという感じ)でした。ミムラさんのクレーム対応も「はい、お電話承りました青山でございます。」といった具合で、試行錯誤間もありながら(あるある!)な仕上がり。ヒロイン(ミムラ)が主人公に対して披露するSっ気は、中園ミホの真骨頂。
いい意味でも悪い意味でもなく、Japaneseなドラマといった感じです。
突然の立て篭もり事件発生。 〜ここからがコント〜
そして物語後半、ここからとんちんかんコールセンターの業務を超越したまるでコントのような大スペクタクルな展開が始まったのです。まさかまさかの連続で、完全に予想不可能なミステリー&アクシヨン&サスペンス&コメディー。そして随所に散りばめられた笑いの数々が爆笑の渦を巻き起こします。
(※あくまで、個人の感想です。)
渉が企画した高枝切りバサミをめぐってクレームが舞い込んでくる。渉本人が電話に出たものの、マニュアル通りの杓子定規な対応のせいで、相手はかえって怒りだしてしまう。
しかも、電話の主はなんと立てこもり犯の柳幸一(小倉久寛)だとわかった!
日本ドラマの王道ですが、タイミングを見計らったかのように主人公に災難が降りかかります。今回のドラマでは、都倉(小泉考太郎)が赴任した同日、高枝切りバサミを持ち銀行支店長代理の自宅に立て篭もるという事件が発生。犯人の柳は通販で南極アイスが言った(何でも切れる高枝切りバサミ)の謳い文句は嘘だったと「お客様相談室」に対してクレームの電話を掛けて来ます。(高枝切りバサミなので枝以外のモノが切れるわけもないのですが、この勘違いがトンでもないギミックになっているとはww)電話に出る新人都倉。左遷に腹を立てたのか、クレーマーが嫌っているのか「怒りの捌け口にされては困ります!」という、心の欠片もない無愛想な応対を見せ、犯人柳の堪忍袋の尾が切れる。
この瞬間、会話を横で聞いていた青山の動物的感が危険を察知。
最初はただのクレーマーだと思っていたコールセンターの面々も、会話の内容から次第に(犯人では?)と気づき始め、のちのTV報道により電話の主が立て篭もり犯である事が判明します。まぁ現実なら警察に連絡する流れですが、
そこはドラマ、フィクションですね。
「相棒」や「ガリレオ」も顔負け、お客様相談窓口の面々で犯行動機の推理がはじまったのです。
青山:お客様の履歴を調べます。
柳幸一51歳。あったこれだ!
今年の1月に「除湿乾燥機」が利かないから返品したいという苦情の電話があったようですね。
青山:他には?
2008年12月、「博多モツ鍋セット 2人前」。11月「風水玄関マット」。10月「コロコロ美容ローラー」。
お客様相談室;これは夫婦もんだな〜。
お客様相談室;洗濯物が乾かなくて困ってるって言ってましたから。
お客様相談室;昨年まで沢山買ってたのに、今年になってパタっと・・
お客様相談室;買えなくなった?
ここで、青山が名探偵コナン張りの推理ショーに突入します。
青山:買えなくなったんですよ。買えなくなった状況でも「高枝切りバサミ」だけは欲しかったという事です。
お客様相談室;リストラか?
青山:もしくは自営業で銀行から融資を断られて倒産したのかも。
青山:夫婦が「博多モツ鍋セット」を頼むという事は、幸せだという事です。しかし立て篭もったという事は・・自暴自棄になったという事です。
(この推理ショーの段階でお腹が少し痛くなってました。なぜ「博多モツ鍋セット」を買った夫婦が幸せなのかまったく分かりません。男性なら2人前くらい余裕だうろし、「高枝切りバサミ」→倒産までの思考回路が不明です。)
その後の報道により、犯人の犯行動機が判明。これはまた、予想したかのように予想とピッタリ。
青山:高い所がモーレツに切りたかったんですよ!!
いゃいゃ、その刃先で人質を殺すためでしょ。
お客様相談室;風水にはまってたみたいだし、庭の木を切って運気を上げたかったとか。
青山:庭なんかありません。除湿乾燥機も利かないという事は、日の当たらない湿った部屋だという事です。
青山:何かもっと硬いものを切ろうとしてたんです。高い所にある何か。硬くて、忌々しいもの。
(西向きの部屋っていう可能性もあるし、1階の奥部屋だけ日が当たらない家とかありますから。)
そして再び掛かってきた犯人からの電話、一息置かず、今度は都倉ではなく青山(ミムラ)が電話に出ます。
青山:お客様、本当に切りたかったのは。部屋に差し込む光を遮る邪魔なもの。それは・・ 大きな金属の看板なんじゃないですか。
柳:なんで・・ 本当にそんな事分かるんだよ。
青山:皆で推理してみました。あのぉ、アメリカにもここと同じFBIという組織が御座いまして、犯罪とかそういうものを解決するためにプロファイリングという手法を用いて、こぉ・・。
柳:そうだよ、俺はあの看板を切りたかった。
柳:印刷屋が潰れて次の仕事も見つからない。そんな俺を見限って、アイツは出て行った。昼も真っ暗な部屋でもう話し相手もいない・・
青山:それで、何でも切れるという「高枝切りバサミ」をお買い上げくださったんですね。看板を切るために・・
柳:でも切れなかったー。
柳:気が付くと、気が付くとあの支店長代理の家にいた。「この桃を1個頂けませんかねぇ、昨日から何も食べてなくて、腹ペコなんですよ。」
俺の人生、どこで間違ったんだろう・・
失業し人生の先行きが見えない柳。ついには、人質に取った支店長代理の妻を「高枝切りバサミ」で殺そうと、その鋭い刃先を人質ののど元へと向ける。人質はパニック状態となり、電話を聴いていた(お客様相談室)内も騒然。そんな殺伐とした空気の中、柳に向かって青山が必死にある体験談を語り始めるのです。
青山:柳さんっ!!あなたと同じ目的で「高枝切りパサミ」を購入したお客さまがもう一人方いるんです。
息を呑む雰囲気。その会話に一瞬手が止まった柳。重い口調で青山が口を開きます。
青山:柳さんの奥さんです。
奇跡体験アンビリボバー!!
製作陣には失礼ですが、ここでお腹が捩れるくらい笑ってしまった。だって、「高枝切りバサミ」で銀行の看板を2人揃って切ろうとしてクレームを出す夫婦って、どんな夫婦ですかい?!これが立てかけの看板なら別として、道路沿いの大きな看板ですよ。そもそも他人の看板を切った時点でニュース沙汰でしょうが・・。ミヤネ屋で丸岡さんが読むストレートニュースで取り上げられる類の奴です。
そして、さらにさらに、お腹の痛みに追い討ちを掛けるように柳がこう続けます。
柳:うちの奴が・・
青山:奥様から昨日、同じクレームの電話を頂きました。
奇跡体験アンビリバボー2(もう限界です。)
夫婦揃って高枝切りバサミで銀行の看板を切ろうとするなんて・・。
それに青山も、昨日の苦情なら真っ先に気づけたはず。番組終盤の緊迫した瞬間に告白するなんて、青山さん、TVの仕組みを熟知しすぎです。
青山:失礼ですが、何がお切りになれないのでしょうか?
柳の妻:看板です。金属の看板。あれ邪魔なのよ・・。
青山:「あの看板さえなくなれば、私たち夫婦はもう一度やり直せるかもしれない。」と、仰って・・。
柳:あいつがっ!?
青山:はい!
青山:柳ゆきこ様、柳こういち様。一家で2本も、わが社の「高枝切りバサミ」をお買い上げ頂き、ありがとうございました!!
(お客様相談室一同もお辞儀)
青山:貴方は一人じゃない。
(泣き崩れる柳。その、柳の涙につられ涙ぐむお客様相談室の一同。)
次の瞬間、神妙な面持ちで青山が受話器を両手に持ち替え、大声で柳に叫ぶ・・
切るんだ柳っ!!
あなたの本当に切りたいものを切ってしまえ!!!
高枝切りバサミに手を掛け、殺意を含む冷たい空気が流れる。しかし柳は人質を殺すどころか、高枝切りバサミの刃先を高枝切り用の鋭い刃先から収穫用ののアタッチメントに変更する。柳はそのまま、取材カメラが囲まれた庭へと足を運びます。
報道カメラから生中継される柳の姿。報道記者が柳の行動を実況します。
記者:男が出てきました。手には高枝切りバサミを持っています。いったい何をしょうとしているのでしょうか?男が何かを切ろうとしています。
庭に出た柳が切りたかったもの、柳が本当に切りたかったもの、それは木に生えた「桃」。(あ〜そういゃ冒頭、支店長に「この桃を1個頂けませんかねぇ」って言ったましたね、そうか、だから桃を切って・・っておい!!)
桃を口に頬張り満足げな表情を見せる柳でしたが、その一瞬(一瞬でもないか)の隙を機動隊に確保され、事件は一見略着。喜ぶ報道各局の放送を横目に見ながら、どことなく寂しげな顔を見せる青山たちでした。
とまぁ第1話はこんな具合だったのですが、すごいギミックです。
感想とかモロモロ
部屋の日照権とか、夫婦の離婚問題とか、全てをチャラにして「桃」を食べて話が解決した。青山があのタイミングで絶叫した理由も分からないし、電話して数分の相手に感情移入して泣く理由とか、コールセンターのドラマなのに探偵張りの推理ショーがあったり、そもそも「桃」を切って捕まっただけで、物語的に解決を見出してない・・。
最終的に桃を切って全てが解決しちゃった、もー何なのこのドラマ。
ただ記事のタイトル通り、ドラマはお腹が捩れるほどおもしろすぎるのです。
それは絶妙なタイミングでボケとツッコミが繰り返される「サンドウッチマン」の漫才のようで、矛盾を超越して、こちらが指摘する前に話しが前へ前へと進んでく。
自分の見方は偏っているとは思いますが、中園ミホさんが脚本家としての力量フルに活用して笑いを盛り込んだのか、もっとシリアスに見るべきなのか分かりませんが、ミムラさんの随所で見せる中途半端な感情の顔(笑ってるんだか、起こってるんだか?)とか、中園ミホさんが書く主人公の間の取り方は、嫌いじゃないです。今後作品がどう転がるのか、南極アイスと因縁がありそうな青山の正体、1話から最終回が待ち遠しくてしょうがないです。
(ミムラと小泉考太郎が恋に落ちるであろう以外でww)
さーて、どうなることやらです。(笑)
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